2011年 LED照明国内市場- 震災後の節電対策として需要急増 2,212億円、 住宅の主照明「シーリングライト」は200億円

富士経済は、管球ランプやLED、有機ELといった光源と各種機器への採用動向と、LED照明や有機EL照明、電熱/放電灯といった照明関連製品、LED照明を中心とした関連部材の市場について発表した。

2011年の国内のLED照明市場は、前年比2.6倍の2,212億円となった。品目別では、LED管球ランプが前年比3.2倍、LED照明器具が同2.4倍となった。両品目ともボリュームゾーンである各需要分野の主照明への採用が急増し市場の拡大を牽引した。
LED管球ランプでは、ハロゲンランプ代替形が各種店舗を中心に切り替えが進んだことで、同10.0倍と大きく伸ばした。LED蛍光灯(蛍光ランプ代替形LED管球ランプ)も、各種店舗からオフィスや施設などで導入が進み、同8.8倍となった。LED照明器具では、住宅の主照明であるLEDシーリングライトが同66.7倍と急伸した。
演出・看板用LED照明は、演出用が東日本大震災後の自粛や節電対策の影響を受けて伸び悩んだが、看板用は節電需要を獲得し同2倍以上と伸ばした。
引き続き節電対策や次世代照明としてLED照明の採用が進み、市場は堅調に拡大していく見通しである。ただし、低価格化が進むことから数量ベースに比べ金額ベースの伸びは低いとみられる。
LED照明器具は、白熱灯代替形が徐々にリプレイス需要の飽和によって縮小に転じるとみられるものの、これ以外の代替形において従来の照明器具からの置き換えが進み拡大していく見通しである。
一方、LED管球ランプはリプレイス頻度が少ない上に低価格化の進行が早く、金額ベースの市場は中長期的に頭打ちと考えられる。特にLED電球(白熱ランプ代替形LED管球ランプ)は価格の下落が早く、数年内にピークを迎えるとみられる。このため、2020年(301億円)の市場は2012年(377億円)の規模を下回ると予測される。

LED照明の拡大を、照明器具全体(電熱/放電灯器具+LED照明器具+有機EL照明器具)におけるLED照明器具の比率と、管球ランプ全体(電熱/放電ランプ+LED管球ランプ)におけるLED管球ランプの比率でそれぞれ示した(数量ベース)。
照明器具のLED化比率は、2009年の3.4%から2010年は12.1%と大きく伸ばし、さらに2011年は24.7%と照明器具全体のおよそ4分の1を占めるまでになった。ダウンライトやスポットライトなどの間接照明に加えて、住宅のシーリングライトなど主照明においてもLED照明の導入が進んでいる。2012年のLED化比率は38.2%が見込まれ、2020年には57.9%が予測される。
管球ランプのLED化比率は、2009年の0.5%から2010年は2.7%、2011年は7.7%となった。2011年は、節電対策として間引き点灯や点灯管理が行われたことでリプレイス需要が減少し既存の管球ランプが落ち込んだ一方、LED管球ランプが市場を大きく伸ばし比率を高めた。管球ランプは既存ランプへのリプレイス需要が根強く、照明器具に比べるとLED化比率は低く推移していくと考えられる。2012年のLED化比率は11.8%が見込まれ、2020年には21.1%が予測される。

有機ELは、携帯電話・スマートフォンなどの小型ディスプレイの光源が用途の大半を占めているが、今後はLEDと同様に、大型ディスプレイの光源や照明などへ用途が拡大していくとみられる。

有機EL照明は2011年に照明器具の商用販売が開始され、市場が形成された。参入メーカーのサンプル出荷や製品出荷も相次いで始まり、認知が広がりつつある。市場は2020年に1,085億円が予測される。

市場拡大には、光源の性能向上とコスト低減がカギと考えられる。性能面では、発光効率、輝度、寿命を中心に、照明用光源としての実用可能な水準まで段階的に向上されていく見通しである。コスト面では、光源の性能向上と連動して本格的な量産が始まれば、製造コストが大幅に下がるとみられる。

市場拡大初期は洗面台などの什器組み込み用照明、演出用照明やアクセント照明、デザイン性の高いインテリア照明、薄さを活かした棚下灯やショーケース照明、建築化照明などから導入が進み、将来的にはベースライトやシーリングライトなどの主照明への採用が期待される。


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